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Visual 生きてます35


★雨の季節

RAINY DAY
1996.6.9
雨の中、ゼラニウムが満開だ。

 最近、忙しくて、ホームページの更新も少しなまけていた。
地震後、精神的なケアということがいわれるが、私には関係ないことと思っていた。しかし、最近ごくまれに地震かなにかよく分からないのだが、恐怖に迫られる夢を見ることがある。
 こないだは、なぜか武士3人に腕をつかまれ、一人の武士に切り付けられる夢を見た。しかも相手が誰かわからない、私の知らない人物なのだ。私は夢のなかで、誰だ、と何度も叫んでいた。殺されることよりも、相手が誰か分からないことが恐怖だった。


RAINY DAY 2
1996.6.9
雨の中の菅原商店街。

 実は、私が生まれ育った地に地震以来立ったことがない。理由は特にないのだが、少し離れたところから眺めるだけだ。
 私にとっては、いいことばかりがあったわけではないが、なにがしかの役割を私の中で果たしていたのだろう。これほどなくなってしまうと、どうすればいいのだろう。

 日曜日の菅原商店街。雨の中をゆっくりと自転車をこいでいると、おばあさん達が立ち話しているのが聞こえてきた。おそらく仮設からたまに出てきて、なつかしい人々と話しているのだろう。「ボランティアの人らが、ようきてくれて、助かるんよ。」
 人々は生きている。

 また、雨の季節がやってきた。


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